トヨタの口ぐせ
読みやすく、説得力が強く、活用しやすいトヨタ式の一冊 |
生産・経営の方式としてのトヨタ式。トヨタが瞠目の業績を上げる中、注目を集め、数多くの書籍も出版されている。
そのような中で、この一冊は、トヨタ流を勤め上げ、現在、他社にトヨタ式を指導する人々が、現場での改善経験と、それを導き出す、自分たちが上司や先輩から教え込まれ、行動に駆り立てる洞察の結晶のような言葉が、口ぐせとして31掲げられている。
それぞれの口ぐせ、その背景にある考え方、そして、現場での経験が生きた言葉で記されている。31の言葉である。座右に置き、日々一つずつ反芻し、自分の持ち場で実行できることを実行に移してみる。そうしてみることで、トヨタ式のDNAを読者の実践の場で継承することにつながるのではないかと思う。
読みやすく、活用しやすい一冊である。
名古屋での、辛く厳しかった日々がよみがえる。 |
最近、本を読むことが少なくなった私でも、東京から新大阪へ向かう新幹線の中で一気に読むことができた。
そういう意味では、よくできた本だろうと思う。
トヨタがあそこまで大きくなった要因の一つに人を育ててる風土があるが、
それがどういったことなのかということを、お手軽に教えてくれる。
昔、愛知県で働いていた頃、関連会社の方から厳しい指導を受けたことがあるが、
それがとても大事な事であると、再認識した。
自分でも知らず知らずのうちに、今の職場で後輩や部下たちへの接し方が、
その人から教えられたこと、叱られたりしたのと同じ事に驚かされる。
その人は(その会社では大変有名な方だったらしいが)、
この本の中に出てきた人とも面識があったと思うのだが、
会社が変わってしまった今となっては、確認する術が無い。
もし確認することができれば、この本の内容が如何に正しいかということを、
証明することができるのだが。
ただ、本の価格の割には、内容が少ないような気がした事、
実践の中身について、詳細に書いていないケースがある事、が気になった。
また、この本の書いていることを、そのまま『口で言った』ところで、
個人の行動として実践できなければ、全く役に立たず、
むしろ自分にとっても、周りにとっても毒になることを、忠告しておく。
本当の意味での実践は、非常に難しい。
併せて、大野耐一氏の書籍も読んでおくことと良いだろう。
トヨタの現場で語り継がれる言葉たち |
題名にひかれて購入しました。
トヨタのOBたちが、在社時に現場で上司から口をすっぱく聞かされた(上司として部下にいい続けた)「口ぐせ」を紹介しています。
といっても、言葉そのものは難しいことを言っている訳ではないし、特別に心に響く言葉ということはありません。トヨタのすごさは、このような当たり前のことを徹底的にやり続けることにあるんだろうと思います。
トヨタ生産方式を学ぶための、いわゆる「トヨタ本」としては物足りなさを感じますので星1つ減点、さらに編者であるコンサルタント会社のPR臭さが感じられたので星1つ減点とさせてください。
ただ、紹介されている言葉のそれぞれはいいこと書いていることに違いありませんので、トヨタ方式ということでなくても、一般論として自分の仕事の役にたつのではないでしょうか。
外剛内柔 この本の見た目に騙されちゃいけません |
この本は多分ビジネス書に分類されているかと思いますが、実はトヨタを創って
きた人達の回顧録なんですね。
トヨタの社風を物語る「口ぐせ」を現場でのエピソードと共に紹介しています。
エッセイを読んでいる様に楽しく、スイスイと内容が頭に入ってきました。
書店に行くと沢山のビジネス書や自己啓発本があります。そしてそれぞれに、
読めばごもっともな「いい言葉」が書いてあります。
がしかし、それらの殆どは著者が自分の思想を披露する為の本としか思えない物で、
読み手側と書き手側とは完全に異なる次元にいます。
この「トヨタの口ぐせ」はそんな中にあって何より一つの読み物として面白い。
面白いから印象に残る。そして自分の仕事や生活とこの本の内容には接点があります。
それからちょっと下世話ですが、他所の職場を覗き見している様な楽しさも。
でも、もしかしてこの面白さもビジネス的な計算だとしたら・・・畏るべし
トヨタの人格 |
昔のトヨタは石田退三社長のように金は出しても口は慎めと地味な会社にて社風も尊敬できたが近年のサラリーマン社長に代わり共存共栄から勝ち組負け組みと大きく舵を取られノブレスオブリージュも忘れ自分の会社さえ良ければ!協力会社がどれだけ泣いているのか知らない方の集団に属した人がお話されても自我自尊の成功談と仕組みの自慢ばかりである。万物流転の法則を噛み締め愛されるトヨタの紹介本が欲しかった